2014年3月26日水曜日

麻黄と虚実

漢方処方には麻黄を含むものがおおくあります。代表的なものにカゼ薬で知られる葛根湯や麻黄湯があります。麻黄には解熱、鎮痛そして鎮咳作用があります。

麻黄が合う人は、汗がジワーっと出て症状が治まっていきます。合わない人は、汗が出なかったり、汗が出すぎたりします。また、麻黄には交感神経を刺激する作用があるので、その作用が強く出すぎて、ドキドキやムカムカして不快感が出る人がいます。


漢方で体質の分類に「実証」と「虚証」というのがあります。麻黄が飲める人が実証、飲めないのが虚証という考え方をするのがわかりやすいと思います。この考え方は、薬を選ぶときに役立ちます。

おおむね、実証は「筋肉質な人」、虚証は「華奢な人・水太りな人」が多いです。

最後に、麻黄を含む漢方処方には「麻」という文字が入っていますが、以下の漢方は「麻」という文字が入っていませんが麻黄を含みます。

葛根湯
葛根湯加川きゅう辛夷
小青竜湯
越婢加朮湯
よく苡仁湯
防風通聖散
五積散
神秘湯
五虎湯

また、紛らわしいですが
升麻葛根湯(ショウマカッコントウ)には「麻」がついていますが、麻黄は含みません。