2013年5月19日日曜日

趣味の漢方 第21証 吐き気に漢方



吐き気には五苓散です。大人から子どもまで安心して使えます。

五苓散をベースとする漢方薬は多くあります。

五苓散に小柴胡湯を加えた柴苓湯。
五苓散に茵陳蒿(いんちんこう)を加えた茵陳五苓散。
五苓散に平胃散と白朮を加えた胃苓湯。

五苓散は桂皮、蒼朮、茯苓、猪苓、澤瀉(たくしゃ)から構成されます。
利水剤の代表で、水のアンバランスを治すと言われます。
嘔吐も水のアンバランスと考えられます。

利水効果のある漢方薬は、
五苓散の他に小青竜湯、防已黄耆湯、当帰芍薬散、半夏白朮天麻湯、苓桂朮甘湯、猪苓湯、六君子湯などです。
嘔吐の他にむくみや、痰も利水剤で治します。



女性のつわり時の吐き気には
小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)が特効薬です。
冷やして、吐きながらも飲み続けると効いてきます。

辛いですが、がんばって飲み続けましょう。

小半夏加茯苓湯は半夏、生姜、茯苓で構成されます。半夏はサトイモ科の多年草であるカラスビシャクの根です。
カラスビシャクは根の形がおへそをくりぬいたようなふうなので、「へそくり」という別名がついています。
昔の人はこの根っこを薬屋に持って行き小銭を稼いだことから「へそくり」の語源とも言われています。



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