2018年9月11日火曜日

ミロル点眼液 販売中止と代替品


ミロル点眼液が販売中止となるようです。
http://www.kaken.co.jp/wp/wp-content/uploads/medical_products3/2017/10/mirol_201809os.pdf

2020 年 3 月末薬価基準削除予定です。

ミロル点眼液はレボブノロール塩酸塩を成分とするαβ遮断薬として緑内障・高眼圧症治療に使用される点眼剤です。
非選択的β遮断作用による眼圧下降とα1遮断作用による視神経乳頭部などの眼組織血流量増加を併せ持つのが特徴です。
また、レボブノロールは代謝されても、その代謝産物であるジヒドロレボブノロールが眼圧下降作用を有するため、持続的な眼圧下降効果を示し、1日1回点眼で24 時間にわたる眼圧コントロールが可能な製剤です。
2000年7月に製造承認を取得した薬なので、約20年間販売されていました。


緑内障において点眼治療を始める場合、まず眼圧を下げ、さらに眼圧の変動も小さくする必要があります。作用時間が短い点眼薬は、点眼直後の眼圧が下がっていても、低い眼圧を維持できるとは限らないので第1選択にはなりません。現在は1日1回の点眼で24時間以上の眼圧下降効果が得られるプロスタグランジン(PG)関連薬が第1選択となることが多いです。しかし、PG関連薬には目の周りが黒ずんだり、まつ毛が伸びたり、さらには目が落ちくぼんで見えるような副作用がみられることが多いので、若い女性では好まれないことも多いのです。その場合にはβ遮断薬の持続点眼薬を使用します。

αβ遮断薬は、一つで眼房水の排泄促進と産生抑制の両方の効果を期待できる点が良かったのですが、近年は、PG関連薬とβ遮断薬の配合剤も市販されαβ遮断薬の使用量は減ってきていました。


ミロル点眼液の代替品


同一成分であれば、後発品が存在します。

レボブノロール塩酸塩PF点眼液0.5%「日点」
レボブノロール塩酸塩点眼液0.5%「ニッテン」


αβ遮断薬には、他にニプラジロール製剤が存在します。

ニプラノール点眼液0.25%
ハイパジールコーワ点眼液0.25%
ニプラジロールPF点眼液0.25%「日点」
ニプラジロール点眼液0.25%「TOA」
ニプラジロール点眼液0.25%「サワイ」
ニプラジロール点眼液0.25%「ニッテン」
ニプラジロール点眼液0.25%「わかもと」