2014年5月13日火曜日

硝酸イソソルビドと一硝酸イソソルビド

沢井製薬からお知らせが出ています(2014年3月)
硝酸イソソルビド徐放錠20mg「サワイ」と一硝酸イソソルビド錠20mg「サワイ」の 販売名類似について
http://med.sawai.co.jp/file/so_150.pdf

一般名処方が増えている中、調剤ミスを増長するような名称ですね。注意してみないと間違えてしまいそうです。

硝酸イソソルビド(フランドル錠)と一硝酸イソソルビド(アイロクール)の違いは何でしょうか。



日本で使える硝酸薬には、ニトログリセリン、硝酸イソソルビド、一硝酸イソソルビドがあります。硝酸薬は細胞の中で一酸化窒素を発生し、血管を拡張させます。狭心症の治療薬として使用されます。

硝酸イソソルビド、一硝酸イソソルビドは内服で使用されます。錠剤です。

通常、内服薬は腸管から吸収されて、門脈を経由した際に肝臓で分解されてしまいます、これを初回通過効果(First pass effect)といいます。
硝酸イソソルビドは代謝されて一硝酸イソソルビドになり効果をしめします。

一硝酸イソソルビド自体は肝初回通過効果を受けません。
そのため、投与後の血中濃度は硝酸イソソルビド投与時と比べ安定します。

また、一硝酸イソソルビドは硝酸イソソルビドに比べて作用が長く持続します。