2020年2月11日火曜日

2020年度診療報酬改定 オンライン服薬指導【薬剤服用歴管理指導料】


ポイント
・調剤基本料1以外の薬局も薬剤服用歴管理指導料1の対象に
・オンライン服薬指導は薬剤服用歴管理指導料で算定

薬剤服用歴管理指導料は患者ごとに作成された薬剤服用歴に基づき、薬剤の名称、用法、用量、効能、効果、副作用、相互作用などの情報を文書で提供して説明するとともに、患者やその家族等から服薬情報を収集し、服薬指導を行った場合に算定できます。

2020年度診療報酬改定では同一薬局の利用推進及び対物業務から対人業務への構造的な転換に向けて、患者負担が低くなる薬剤服用歴管理指導料の「1」と負担の高い「2」の点差を拡大しました。「1」では2点引き上げ43点、「2」では4点引き上げ57点となり両者の差が12点から14点に拡大しました。
また、今回の改定では点数の低い「1」の対象となる患者が「原則6カ月以内に再度処方箋持参の患者」から「原則3カ月以内に再度処方箋持参の患者」に再度来局の間隔が短縮されました。さらに、「1」は調剤基本料1を算定している薬局のみが対象でしたが、調剤基本料1以外の薬局にも対象が広がります。

算定要件に関しては、残薬確認後に一定程度の残薬があれば残薬理由の把握と手帳記載及び処方医に情報提供に努める旨、手帳への利用薬局の名称記載を促進する点が新たに追加されました。

【薬剤服用歴管理指導料】
1 原則3月以内に再度処方箋を持参した患者に対して行った場合
43点
2 1の患者以外の患者に対して行った場合
57点
3 特別養護老人ホームに入所している患者に訪問して行った場合
43点

注1 1及び2については、患者に対して、次に掲げる指導等の全てを行った場合に、処方箋受付1回につき所定点数を算定する。ただし、手帳を持参していない患者に対して、次に掲げる指導等の全てを行った場合は、本文の規定にかかわらず、処方箋受付1回につき、57点を算定する。

[算定要件]
(1) エ 残薬の状況については、患者ごとに作成した薬剤服用歴の記録に基づき、患者又はその家族等から確認し、残薬が確認された場合はその理由も把握すること。患者に残薬が一定程度認められると判断される場合には、患者の意向を確認した上で、患者の残薬の状況及びその理由を患者の手帳に簡潔に記載し、処方医に対して情報提供するよう努めること。また、残薬が相当程度認められると判断される場合には、処方医に対して連絡、投与日数等の確認を行うよう努めること。

(13)保険薬局や保険医療機関等の間で円滑に連携が行えるよう、患者が日常的に利用する薬局があれば、その名称を手帳に記載するよう患者に促すこと。


外来のオンライン服薬指導は薬剤服用歴管理指導料で算定


2019年11月医薬品医療機器等法が改正され、情報通信機器を用いた服薬指導(オンライン服薬指導)が対面による服薬指導の例外として認められることになりました。そのオンライン服薬指導を行った場合の点数として、外来の場合では薬剤服用歴管理指導料4が新設され43点が算定できるようになります。
(在宅患者に対しては在宅患者オンライン服薬指導料で算定)
43点はお薬手帳を持参し3ヶ月以内に再来局した患者に算定される薬剤服用歴管理指導料1と同額です。オンラインであっても薬剤師の作業量や患者サービスは対面と大きく変わらないと判断されたようです。
また、算定要件ではオンライン服薬指導を行った際に麻薬管理指導加算や乳幼児服薬指導加算、寿福相互作用防止加算および特定薬剤管理指導加算など薬剤服用管理指導料に紐づく各種加算が算定できないことや薬局が医薬品を患家に配送等をするに当たり、社会通念上妥当な額の実費を別途徴収できることについて明確化されています。

なおオンライン服薬指導に関する具体的な要件や実施手順などを示す改正薬機法の施行通知については、2020年春頃に公布される予定です。



[対象患者]
次のいずれにも該当する患者であること。
(1)医科点数表の区分番号A003オンライン診療料に規定する情報通信機器を用いた診療の実施に伴い、処方箋が交付された患者
(2)原則3月以内に薬剤服用歴管理指導料1又は2を算定した患者

[算定要件]
(1)別に厚生労働大臣が定めるものに対して、オンライン服薬指導を行った場合に、月に1回に限り所定点数を算定する。この場合において、注4から注10までに規定する加算は算定できない
(2)オンライン服薬指導により、「区分番号10」の薬剤服用歴管理指導料に係る業務を実施すること。
(3)医薬品医療機器等法施行規則及び関連通知に沿って実施すること。
(4)オンライン服薬指導は、当該保険薬局内において行うこと。
(5)患者の同意を得た上で、対面による服薬指導とオンライン服薬指導を組み合わせた服薬指導計画を作成し、当該計画に基づきオンライン服薬指導を実施すること。
(6)オンライン服薬指導を行う保険薬剤師は、原則として同一の者であること。ただし、やむを得ない事由により、同一の保険薬剤師が対応できない場合には、同一保険薬局内の他の保険薬剤師(あらかじめ対面による服薬指導を実施したことがある2名までの保険薬剤師に限る。以下同じ。)の氏名を服薬指導計画に記載し、当該他の保険薬剤師がオンライン服薬指導を行うことについてあらかじめ患者の同意を得ている場合に限り、当該他の保険薬剤師がオンライン服薬指導を行っても差し支えない。
(7)患者の薬剤服用歴を経時的に把握するため、原則として、手帳により薬剤服用歴及び服用中の医薬品等について確認すること。また、患者が服用中の医薬品等について、患者を含めた関係者が一元的、継続的に確認できるよう、原則として、服薬指導等の内容を手帳に記載すること。
(8) 当該服薬指導を行う際の情報通信機器の運用に要する費用及び医薬品等を患者に配送する際に要する費用は、療養の給付と直接関係ないサービス等の費用として、社会通念上妥当な額の実費を別途徴収できる
(9)医薬品を患者に配送する場合は、医薬品受領の確認を行うこと。
(10)厚生労働省関係国家戦略特別区域法施行規則(平成26年厚生労働省令第33号)第31条第1号に該当する場合(以下「特区における離島・へき地の場合」という。)は、次のとおりとする。
ア (3)については、厚生労働省関係国家戦略特別区域法施行規則及び関連通知に沿って実施すること。
イ (5)については、服薬指導計画を作成することを要しない。
ウ (6)については、他の保険薬剤師が対応しようとする場合には、服薬指導計画以外の文書に当該他の保険薬剤師の氏名を記載し、当該他の保険薬剤師がオンライン服薬指導を行うことについてあらかじめ患者の同意を得ること。

[施設基準]
(1)情報通信機器を用いた服薬指導を行うにつき十分な体制が整備されていること。
(2)当該保険薬局において、1月当たりの次に掲げるものの算定回数の合計に占める薬剤服用歴管理指導料の4及び在宅患者オンライン服薬指導料の算定回数の割合が1割以下であること。
① 区分番号10に掲げる薬剤服用歴管理指導料
② 区分番号15に掲げる在宅患者訪問薬剤管理指導料(在宅患者オンライン服薬指導料を含む。)

2019年12月20日中医協総会(第443回)「横断的事項(その5)について」

2019年12月20日中医協総会(第443回)「横断的事項(その5)について」

2019年12月20日中医協総会(第443回)「横断的事項(その5)について」