2014年4月1日火曜日

C型肝炎治療薬 内服で使う抗ウイルス薬

C型肝炎の治療では、現在、インターフェロン製剤の注射との併用で、内服の抗ウイルス薬が使われています。

最近ではウイルス直接阻害薬が使用されるようになっています。

●リバビリン
もともと海外で風邪薬として使われていた薬でした。単独での抗ウイルス作用は弱いですが、インターフェロンの働きを増強する作用があります。

しかし、副作用で貧血が起こりやすく、貧血傾向の方が多い高齢の女性などでは使いにくい傾向があります。また、リバビリンには胎児への影響が知られています。妊娠する可能性のある女性や、パートナーが妊娠する可能性のある男性は治療中と終了後6ヶ月間の避妊が必要です。


●直接作用型抗ウイルス剤(DAAs)
プロテアーゼ阻害薬といわれるウイルスの複製に必要な酵素の働きを阻害する薬が現在使用されています。C型肝炎ウイルスの増殖を抑えるはたらきをします。

インターフェロン製剤との違いは、
インターフェロンは体の免疫反応全体を強めてウイルスを殺そうとするのに対し、ウイルスそのものをターゲットとして、その増殖を直接抑えるという点が異なります。

第一世代のプロテアーゼ阻害薬はテラプレビルという薬で2011年に承認されました。しかし、テラプレビルは重い貧血のため特に高齢者では使いにくい薬でした。また皮膚障害などの副作用が多く、皮膚科専門医と連携が必要であるため使用できる医療機関が限られていました。

2013年9月、第二世代プロテアーゼ阻害薬のシメプレビルが承認されています。第一世代のテラプレビルとの違いは副作用の少なさです。初回治療の人を対象とした臨床試験でも、かんjyさんの年齢にかかわらず約9割でウイルスが排除できていました。高齢者にも適する治療であると期待されています。さらに、1日1回の服用で済むのもメリットの一つです。

シメプレビルは、ウイルス型がジェノタイプ1型の患者さんで、ウイルス量が多い場合の初期治療のほか、インターフェロンを含む治療で無効とされた患者さんや、再発した場合の治療にも使えます。


直接作用型抗ウイルス剤のリスク

直接作用型抗ウイルス剤には、使用しているうちにウイルスが変異して薬が効かなくなる「耐性」のリスクがあります。そのようなときにインターフェロンはウイルスを抑えこむ働きをするので、インターフェロンとの併用療法が取られています。