2011年7月6日水曜日

Caチャネル拮抗薬の分類

電位依存性Caチャネルは、電気生理学的性質や薬理学的性質からL、T、N、P、Q、R型の6つのサブタイプに分類されます。

L型


骨格筋、平滑筋、心筋、内分泌細胞など広く分布しています。

T型


心筋(洞房結節)・神経細胞に分布します。

N、P、Q型


神経細胞に限局。

ニフェジピンなどのジヒドロピリジン系、ベラパミル、ジルチアゼムはL型を抑制します。
ジヒドロピリジン系の一部にはT型、N型も併せて抑制するものがあります。

アムロジピンはL型チャネル拮抗薬です。
主に糸球体の輸入動脈を拡張します。


アゼルニジピン、ベニジピン、エホニジピンはL/T型チャネル拮抗薬です。糸球体の輸入動脈と輸出動脈の両方を拡張させることから糸球体高血圧を改善する腎保護作用が期待されています。


シルニジピンはL/N型チャネル拮抗薬です。
交感神経末端からのノルアドレナリン放出を抑制してレニン分泌抑制や徐脈が期待されています。


L型とL/T型、L/N型はそれぞれ降圧効果や尿蛋白には差がないとされています。(2011年1月)