2026年度(令和8年度)の調剤報酬改定における医療DX関連の変更点をまとめました。今回の改定では、薬局経営に直接関係する主なポイントとして、「医療DX推進体制整備加算」の抜本的な見直しと「医療情報取得加算」の廃止が挙げられます。
改定の概要
今回の改定において、薬局経営に大きな影響を与える医療DX関連のトピックは、「医療DX推進体制整備加算」の抜本的な見直し(名称変更・点数単一化)と、「医療情報取得加算」の廃止の2点です。
1. 「医療DX推進体制整備加算」の改組と名称変更
これまで3区分(1~3)で評価されていた「医療DX推進体制整備加算」は廃止され、新たに「電子的調剤情報連携体制整備加算」という名称に変更となります。
① 点数の変更と単一化
改定後は月1回・8点に一本化されます。現行で「加算1(10点)」を算定している薬局にとっては減点、「加算3(6点)」の薬局にとっては増点となります。
| 改定後(新) | 現行(旧) |
|---|---|
| 【電子的調剤情報連携体制整備加算】 (新設) 月1回に限り、8点を所定点数に加算する。 |
【医療DX推進体制整備加算】 イ 加算1:10点 ロ 加算2:8点 ハ 加算3:6点 (月1回) |
② 施設基準の追加:重複投薬等チェック体制
新たな施設基準として、「電子処方箋システムによる重複投薬等チェックを行う体制」を有することが必須となります。
| 改定後(新) | 現行(旧) |
|---|---|
| 電磁的記録をもって作成された処方箋を受け付ける体制等に加え、「不適切な組合せの有無を電磁的記録に基づいて確認する体制」を有していること。 | 電磁的記録をもって作成された処方箋を受け付ける体制及び登録する体制を有していること。 (※重複投薬チェックの明記なし) |
③ 電子カルテ情報共有サービスに係る経過措置
導入要件の期限が「令和8年5月末」から「当面の間」に延長されましたが、運用開始後は速やかに導入する努力義務が課されています。
| 改定後(新) | 現行(旧) |
|---|---|
| 当面の間、基準を満たしているものとみなす。ただし、運用開始後は速やかに導入するように努めること。 | 令和8年5月31日までの間に限り、基準を満たしているものとみなす。 |
2. 「医療情報取得加算」の廃止
マイナンバーカードの利用促進等の観点から設定されていた「医療情報取得加算」は、本改定により廃止されます。
| 改定後(新) | 現行(旧) |
|---|---|
| 【調剤管理料】 (削除) |
【調剤管理料】 医療情報取得加算として、1年に1回に限り1点(または3点等)を算定。 |
まとめ
- システム仕様の確認:新加算(8点)の算定には「電子処方箋システムを用いた重複投薬チェック」が必須です。レセコンベンダーへ早急に対応状況を確認してください。
- 収益影響の試算:旧・加算1算定店舗は2点の減収。さらに医療情報取得加算の廃止分も合わせ、来年度のシミュレーションを修正しましょう。
- 情報共有サービスへの備え:経過措置は延びましたが、いずれ導入コストが発生します。事業計画に織り込んでおくのが無難です。