2017年9月6日水曜日

アボコート軟膏 販売中止


アボコート軟膏0.1%が販売中止となるようです。

「アボコート®軟膏0.1%」販売中止のご案内(佐藤製薬)
http://medinfo-sato.com/update/pdf/170823_abocoat.pdf
経過措置期間満了日は 2018 年 3 月 31 日を予定


アボコート軟膏0.1%はロコイド軟膏(ヒドロコルチゾン酪酸エステル軟膏)の後発品です。2014年にアボコートクリームが販売を中止しており、3年越しに軟膏も販売中止となりました。

ロコイド軟膏の後発品はアボコートのみで、この販売中止によりロコイドの後発品は存在しなくなります。
※ロコイドが「後発品のない先発品」となるかどうかは現時点では不明です。2018年4月1日になり厚生労働省が公表するまで誰にも分かりません。

アボコートには根強いファンも多く残念です。


アボコートとロコイドのちがい


アボコートはロコイドの後発品なので成分は同じですが、一つ明確に違うものがあります。ファンを引きつけているのもこのちがいがあるからです。

そのちがいとは、基剤です。

外用剤は肌に直接塗る薬です。同じ軟膏でも基剤のちがいによって使用感は異なります。患者さんごとに好まれる使用感があるのです。

アボコートの基剤ゲル化炭化水素(プラスチベース) 
ロコイドの基剤白色ワセリン(サンホワイト)

プラスチベースは、日常生活での温度変化では、「硬さ」がほとんど変化しません。のびがよく、肌に密着する硬さ年中一定に保つことができます。またワセリンよりも洗い流しやすいのも特徴です。


アボコートの代替品


同一成分の薬としてロコイドが候補となります。

ロコイドの基剤の白色ワセリンは『サンホワイト』という高い安全性並びに品質安定性を有する高度精製ワセリンを使用しています。通常のワセリンと比べて夾雑物が少なく高度に精製されているため紫外線を吸収する物質をほとんど含んでいません。刺激が少ないのが特徴です。

ヒドロコルチゾン酪酸エステルはステロイドのランクではマイルドに分類されるため。同一ランクの外用薬も選択肢となります。