2014年6月4日水曜日

歯科からノイエルの処方



歯科からの処方で
ボルタレンと一緒にノイエルの処方もきました。

ノイエルは胃薬です。
本来、歯科からの処方としては不適切なのですが
佐薬として処方することに関しては慣例として認められているようです。
暗黙の了解というやつです。

ロキソニンとPPIの処方箋もみかけますね。

しかし、歯科の適応のない薬ですから、当然疑義照会します。


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抜歯後の鎮痛薬の佐薬としてノイエルの処方をみると「ぉ、わかってるな」思ってしまいます。

ノイエルの成分はセトラキサート塩酸塩です。
胃の粘膜を保護する役割を持っています。

また、
セトラキサート塩酸塩はからだの中でトラネキサム酸に変化します。
トラネキサム酸は固まった血を溶けにくくする作用を持っています。

抜歯後に傷口を安定化させることを期待して使っているのかなと、つい深読みしてしまいます。

しかし、固まった血が溶けにくくなる薬ですので、血栓のある患者さんには注意です。普段ワーファリンを服用している人で、抜歯前に一旦服用を中止している場合などは、血栓リスクが高くなっているので要注意です。

ここは、薬剤師としての腕の見せどころですね。